とある科学の備忘録

とある科学の備忘録

CやPythonのプログラミング、Arduino等を使った電子工作をメインに書いています。また、木製CNCやドローンの自作製作記も更新中です。たまに機械学習とかもやってます。

【木製CNC】NO.1 CNCとは?

木製CNCを自作するための連載一回目。

1.切削とは

例えば、こんな直方体を作りたい、というとき。
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大体こうやって、のこぎりとかで、作ります。
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でも、この作業、面倒じゃないか?
それに、手作業なので、サイズが少しずれたりしてしまいます。それなら、専用の機械を使えばいいんじゃないか?

ということで、フライス盤の出番です。

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(フライス盤の一例)
(引用源:基本加工テクニック フライス盤概要 - 旋盤市場
フライス盤とは、と思うかもしれないけれど、このように動きます。

www.youtube.com

このようにすると、簡単な形だけでなく、曲面などの複雑な形も再現できます。

このようにして、材料の中から、決められた形を作り出すことを「切削」と言います。また、削られるもの(ここでは直方体の材料)をワークといいます。

2. CNCとは

CNCとは、「computerized numerical control」の略で、CNCマシーンとは、切削工具(上の動画でドリル身のビットのように高速回転していた部品。詳しくは、「3.エンドミル」参照)を使って、3Dで設計した通りの立体物を色々な材質で削りだしてくれる機械のことです。

つまり、切削工具を高速回転させながら指定した移動させることによって、切削工具が通った部分のワークが削られて、指示した通りの形が出来上がるのです。
ちょうど上の動画のように。

また、エンドミルの位置や移動量の制御はコンピューターによって自動で行われています。
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(今回製作したCNC)

3. エンドミル

上の動画では、高速回転するドリルのようなもので金属(ワーク)を削って整形していましたよね。一見、普通のドリルのビットに見えると思います。
ですが、実は、先ほどの動画で写っていたドリルのようなものは、「エンドミル」というものです。

エンドミルとは何なのか。
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(エンドミルの見た目)

普通のドリルのビット(穴をあけドリルの先端の削る部分)とは何が違うのか、ということですが、ドリルも、エンドミルも回転させて使い、ものを削る道具です。
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ドリルは、穴をあけるために作られています。なので、掘り進む(穴をあける)先端部分にしか刃がありません。なので、側面に木などを当てても削れません(試しにやってみたらちょっと削れましたが)。
しかし、エンドミルは、先端部分も側面もすべての部分に刃がついているので、木などは、側面でもどこに当てても普通に削れます。エンドミルは、穴をあけたりもできますが、側面を使って、溝を掘ったりもできるのです。
ちなみに、エンドミルを回転させる部分を「スピンドル」と言います。そして、スピンドルを回転させるためのモーターをスピンドルモーターといいます。