とある科学の備忘録

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CやPythonのプログラミング、Arduino等を使った電子工作をメインに書いています。また、木製CNCやドローンの自作製作記も更新中です。たまに機械学習とかもやってます。

【Arduinoドローン自作】NO.2 機械部&フレーム製作編

Arduinoを使用してドローンを自作する連載記事の第二回です。
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この記事では、ドローンのフレーム部分を製作方法を紹介します。


1.フレームの製作
ドローンの基本的構造は、下の写真のようになっています。
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このように、製作したドローンは、フレームは「アルミ板(上)」、「アルミ板(下)」、「アーム」の3種類の部品で構成されていて、いずれも1mm~2mm厚のアルミ板を使用しています。

何回も飛行&改良を繰り返す中で、ドローンを3回作り変えています。製作したほうから順に名称をMark1、Mark2、Mark3と名付けています。
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2.フレーム軽量化

上の写真のように、何回も作り替えた一番の理由は軽量化&小型化です。ドローンをより長時間飛ばすためには軽量化が必要不可欠です。
そのため、下の写真のように肉抜きを行ったり、アルミ板の厚みを薄くしたりして軽量化を行っています。
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その結果、初号機Mark1から約500gの軽量化を達成しました。
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グラフの縦軸は、質量(g)です。

軽量化において大事なことは、「頑丈さを保つこと」です。軽量化を行いすぎると、フレームがスカスカになり剛性が減少します。
なので、肉抜きを行う時も、どこをどれくらい削るか?を考える必要があります。

3.ネジゆるみ防止機構

ドローンの各部品は、ネジで固定されています。

そこで、ある問題が発生しました。
モーターを回転させると、発生した振動でネジが緩んでしまう!

このまま飛行試験を行っていたら、空中で飛行中にネジが緩んで部品が外れて、空中分解を起こしかねませんでした。

さらに、ネジが緩む→部品がぐらつき、ドローンの重心位置がずれる→制御できない
という問題も発生しました。

解決策1.ダブルナット

そこで、ナットを2個つなげてダブルナットによって固定しました。
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通常ボルトとナットは一つづつ使われますが、ダブルナットでは、ナットを上下重ねて2つ使います。こうすることでナット間に引張力が働き、ナット同士を締め付ける効果があります。

しかし、それでも長時間プロペラを回し続けると、だんだんネジが緩んできました...
そこで、

解決策2. みんな大好きホットボンド

ということで、ナットの部分をホットボンドでがちがちに固定しました。
さすがに、ここまでしたら大丈夫なようで、まったく緩まなくなりました。

しかし、分解作業がとても面倒になってしましました。

足の製作

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Mark1、Mark2では、軽量化のために足を取り付けなかった。しかし、着陸時の衝撃の緩和や、地面効果(プロペラと地面の距離が近い時に、プロペラから送られた風が直接地面にあたることで気流が乱れ、姿勢制御が難しくなること)の影響を小さくするため、Mark3では、足を取り付けている(Fig.14)。この足は収納可能で、また設置しているときの機体の傾きを補正するのにも使用している


プロペラカバーの製作

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ドローンは飛行中、4つのプロペラを高速回転させています。そのため、プロペラが壁などにぶつかるととても危険であり、飛行中にプロペラが破損するということも十分考えられます。
このようなことが起きないようにするため、プロペラカバーを取り付けました。